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エフピーエムNews 第74号 話題の自動車保険について

【今回のテーマ】某中古車販売店で話題になっている自動車保険について

 

 

 

 

 

今、何かと世間を騒がしている自動車保険。
今回は自動車の任意保険について、特に車両保険についてお話しようと思います。
自動車の任意保険の補償内容は、主に次の3つに分けられます。
・相手に対する補償
・自分を含む搭乗者に対する補償
・自分の車に対する補償
上記のうち、自分の車に対して補償するのが車両保険です。
事故に遭って車が損害を受けた時や、車両が盗難被害に遭ったときに保険金が支払われます。
車両保険には「一般タイプ」と「エコノミータイプ」の2つの契約タイプがあります。
なお、名称は各保険会社によって異なり、特にエコノミータイプは、「限定タイプ」「車対車+A」といった名称があります。
車両保険の補償範囲は保険会社や契約タイプによって異なり、主な例は次の通りです。

 

 

 

 

 

 

 

 

※補償の詳細についてはご加入の保険会社のパンフレット等でご確認ください。

エコノミータイプは一般タイプの補償範囲に比べて補償範囲が狭く、当然、保険料は補償範囲の狭いエコノミータイプの方が一般タイプよりも安く設定されています。

車両保険を使うと等級が下がる
自動車保険には、保険料を決める要素のひとつとして「ノンフリート等級別料率制度」があります。
等級は1等級から20等級まであり、一般的に6等級からスタートします。無事故の場合(または事故でも自動車保険を使わなかった場合)は、更新のたびに1等級ずつ上がり、等級が大きくなるほど保険料の割引率が大きくなります。
一方、事故を起こして自動車保険を使うと等級が下がり、保険料が割増になります。事故の内容によって、1等級または3等級ダウンとなります。

車両保険を使用した場合も、等級ダウンの対象となります。
例えば、自身の等級が15等級だったとき、飛び石被害で車両保険を使うと、翌年の等級は14等級になります。
車同士で衝突し車両保険を使った場合、翌年の等級は12等級まで下がるというわけです。
また、同じ等級でも「事故有」の場合は、割引率が低く、または割増率が高くなり、保険料が高くなります。

 

 

 

 

 

 

事故有の等級が適用される期間は、上記表の「事故有係数の適用期間」に示した通りです。
つまり、事故によって車両保険を使うと、等級が下がるだけでなく、「事故有」の係数が適用されるため、保険料が高くなります。
事故で車が損害を受けたとしても、車両保険を使用しなければ等級が下がることはありません。
しかし、大きな損害を受けた場合は、やはり車両保険を使わざるを得ません。
では、どのようなときに車両保険を使うべきでしょうか。次では、その判断をするための方法をご紹介します。

車両保険の上手な使い方
車両保険を使うかどうかの判断は、車の修理費と、保険を使った後の保険料の増額分を比較すると良いでしょう。
3等級ダウン事故で車両保険を使うと、翌年から3年間は、「事故有」の係数が適用されるため、保険料が上がります。
そこで、車両保険を使う場合、翌年度以降の保険料を保険会社や代理店に依頼して見積もりを出してもらいましょう。
見積りの結果が来たら、保険料の増額分と修理費の差額を比較して、保険を使うか使わないかを検討します。

最後に、万が一事故が起きてしまった場合、どのようにして自動車保(車両保険)を利用すればいいのかを説明します。

◇警察に連絡する
事故を起こしてしまった場合、まずは警察に連絡をしましょう。
相手がいる場合だけでなく、電柱やガードレールなどに衝突したときなども警察に届け出が必要です。
◇保険会社に連絡する
次に契約している保険会社に連絡します。保険会社から聞かれる事項は主に次の通りです。
・契約中の自動車保険の証券番号
・どのような事故が起きたのか
・被害者はいるか
・けがの有無
・車の破損状況
なお、その場で証券番号がわからない場合は、氏名、電話番号、生年月日を伝える方法でも問題ありません。
◇修理会社に車を出して見積書をもらう
車の修理は、基本的によく利用している修理会社などに依頼して問題ありません。
懇意にしているディーラーや修理会社がない時は、保険会社に相談すると、自宅近くの修理会社や提携している工場を紹介してくれます。
車を修理会社に出し、修理にかかる見積書をもらいましょう。
また、このときに保険会社へ保険を使った場合の保険料増額分の見積りも依頼しておくと良いでしょう。
◇必要書類を保険会社に提出する
修理会社から見積書をもらったら等級ダウンによる翌年以降の保険料を考慮して、車両保険を使用するかどうかをよく検討しましょう。
保険を使う場合は、その旨を保険会社に伝えると保険金の請求に必要書類を教えてもらえるので、準備して返送します。
◇保険金額の確定後・保険金が支払われる
支払われる保険金は、事故の過失割合や見積書などを考慮して決定されます。
保険金額の支払い内容を契約者が承諾すると、保険会社から修理工場へ保険金が支払われます。
なお、保険金は修理工場ではなく、指定した口座に振り込んでもらうことも可能です。

まとめ
車両保険に加入しておくと、車が損害を受けた場合に、その修理費を保険金で賄うことができます。
その一方、車両保険を使用すると翌年から等級がダウンして保険料が高くなってしまいます。
どのような損害から車両保険を使うべきかは、車両保険を使った場合の等級ダウンによる保険料アップと修理代とを比較して検討することをおすすめします。
なお、車両保険は、自動車保険の中でも比較的高額な補償と言えます。
保険料を抑えるには、免責金額(=修理時の自己負担額)を無理のない範囲で設定するのも一つの方法です。
保険料を抑えつつ必要な補償をしっかり備え、事故時にも冷静に判断して、賢く車両保険を利用しましょう。

以上、話題の自動車保険についてでした。

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